小売業の場合の分析データと分析手順の流れ
分析を行う場合のデータと分析の手順を示すと次のようになります。
分析の活用するデータ
データ分析に利用するデータは票のようになります。
データ分析というと財務の指標財務指標(売上高、売上高比率、販売比率)を思い浮かべますが、事業の全体を扱うには財務以外の指標も重要となります。
財務指標(売上高、売上高比率、販売比率)は過去の結果でしかありません。
財務の結果は、それを生み出した事業活動の反映ですから、現在の事業活動を測定することができる指標を分析してみることが必要です。この考え方はBSC(バランススコアカード)に沿っています。
これらの分析ができるようなデータが社内にはたくさんあるはずです。
御社にはどんなデータがありますか。
ちょっと考えてみてください。
分析の手法
分析の 手順は、「森を見て、木を見て、枝を見て・・・」のように、全体から細部へと視点を落としてゆきましょう。
また、全体から細部へと視点を移すとともに、視点の切り口を変えて見てみましょう。視点の切り口とは、時系列に売上推移を見る、または同一年月で過去3期の比較をしてみる、売上高だけでなく売上高営業利益率を見る、ということです。1つの切り口からだとデータの傾向を見落とす場合があります。
前述の財務以外の指標に関するものでは、例えば「顧客」を例にとると「優良顧客数」や「離反顧客数」の推移、「新規顧客の獲得数」や「顧客ランクの層別占有率」などがあります。
さらには営業活動のアクティビティ(行動計画)に対応したモニタリング指標などが分析できればとても良いのですが、これは入門編では扱えないのでちょっと置いておきましょう。
いずれにしても財務指標以外の事業プロセスを評価できる指標があるとよいでしょう。
まずは、財務の指標からの分析から始めましょう。
≪ 製造業の場合≫
一例ですが例えば次のような分析も行います
稼働率 ・・・ 機械設備、従業員とうの稼働要素別、期間別比較・分析、販売数量対製造数量の動向分析
在庫適正度 ・・・ 安全在庫の適正度、別末在庫数量推移と売上高比較
品質関連 ・・・ 障害別発生状況、障害・原因対応分析、対応別障害発生状況履歴