実店舗での業績を、ネット販売でカバーはできません。
大手スーパーやショッピングモールでは、多くの専門スタッフが自分の専門分野で働いており、専門性を生かして売上・収益の向上を目指して改善を進めることができます。
しかし、それ以外のお店ではどうでしょうか。お店の多く個人商店だったり中小企業です。「個人経営のお店では人でもないし、資金もない。第一毎日のルーチン行が精いっぱい。忙しくて業務改善なんてやっている暇はない」と思われているのではないでしょうか。
もっと来店数を増やしたい、もっと売り上げを伸ばしたいと考え、その答えとしてネット販売を考えられる方もおられます。ネット販売ならもっと売れるんじゃないかと考えられる方もおられます。私は商工会議所の窓口相談でそういった方の相談にのることもあります。
たしかにネット販売は実際のお店を構えるよりは初期投資も少なくて済みますし、接客するためのスタッフもいりませんし、接客教育を従業員にする手間もかかりません。
だから簡単にできるかと言えば、それはNoだと私は考えます。自店のHP(ホームペイジ)やECサイト(商品販売の専門サイト)を作ればうまく行くでしょうか。モール(楽天・ヤフーなど)に出店すればうまくいくでしょうか。
モールでは様々な販売促進を支援してくれますが、一番のポイントは自店の魅力や販売している商品力(商品の魅力)です。
自店でHPやECサイトの運営は、外から見ると簡単そうに見えます。しかし、多くの通信販売業者は価格競争にさらされ、1円の利益を確保するために非常に多くの努力と作業を行っています。そして多額の情報システム投資を行っています。お客様の顔が見えないゆえにお客様が満足に感じてくれるサービスを提供することに関して、店舗で実際にお客様の顔を見ながら進める商売とは違う苦しさが有ります。
個人経営のお店でもできる「売れるお店づくり」とは
「お店が繁盛し・多くのお客様が来店され・たくさんの商品を買ってくださる」ようになるために大事なことは、実店舗でもHPやECサイトのバーチャル(ネットの仮想現実)のお店でも、私は同じだと考えます。
私は、小学生のころに近所にあった魚屋さん・八百屋さん・お肉屋さんや雑貨屋さんがとても好きです。小さいけれどお客様一人一人にあった商売をされていたあのお店はとにかく行くと楽しかったのを覚えています。子供だった私に、近所の子として、同じ町内の大人として、そしてお客様としても接してくれました。
日本の中には百年企業と言われるものすごく長い歴史を持った会社があり、その精神ややり方が注目されています。また、近江商人の三方よし「売り手よし・買い手よし・世間よし」を学ぼうという会などもあります。
お客様に大事にされるお店づくりは大きな会社だからできるということではないと思います。小さなお店でも繁盛しているお店はたくさんあります。繁盛店になるきっかけや力もあなたのお店自身の中にあります。
お店を飛躍させるために力や可能性を見い出せていないだけなのだと私は考えます。